2008年2月6日、損保労連会議室において、「CSR:ダイバーシティ(※多様性)マネージメントへの道標」をテーマに、標記セミナーが開催されました。全労金から石田・中須・河野が参加しました。全体の参加者は約80名、今回は、企業側の取り組み報告を交えた内容で企画されたことから、労組関係だけでなく企業側のCSR担当者の参加となりました。講演内容は、①「グローバルなCSRの動向と損保ジャパンの取り組み」(損保ジャパン CSR・環境推進室長/関正雄氏)、②「国連グローバルコンパクトに関するUNI金融部会調査」(UNI金融部会 担当局長/オリバー・レティク氏)、③「ナショナルオーストラリアグループ-企業責任」(ナショナルオーストラリア銀行 労使関係担当上級人事部長/ジョン・オブライエン氏)。
①では、損保ジャパンにおける環境問題やCSRの取り組みや国際規格(ISO26000:組織の社会的責任)の動向が紹介され、企業として求められる課題、取り組むべき課題が示されました。
②では、グローバル化の進展により企業活動も多国籍化している状況を受け、多国籍金融企業(35社)に対して、国連グローバルコンパクト(※)に基づく調査結果が報告されました。UNIとしては、事業を営むあらゆる国々において健全な労使関係を確立を目的とするグローバル枠組み協定が必要とし、企業にとってもCSR声明に信用を与えるものとして有効であり、企業側に働きかけていく重要性が説明されました。
(※国連グローバルコンパクト:1999年1月の世界経済フォーラムで、当時のアナン国連事務総長が提唱したもの。企業のリーダーに国際的なイニシアチブとして、国連機関、労働、市民社会と共に人権、労働、環境の分野における10原則を支持するというもの)
③では、ナショナルオーストラリアグループでは、オーストラリア・イギリス・ニュージーランドを基盤とし、38,400名の従業員が働いており、企業責任として、金融サービスを円滑に行うことの他、「働きやすい職場」をつくる、地域社会の発展を支援、などを掲げ、労組との連携を重視している経営姿勢が紹介されました。