全労金「第2回災害からの復興・再生集会」
全労金「第2回災害からの復興・再生集会」を開催しました!
全労金「第2回災害からの復興・再生集会」を開催しました!
2018年3月17~18日、福島県いわき市を拠点に「第2回災害からの復興・再生集会」を開催し、単組から14名、全労金四役6名、東北労組役員5名をあわせて合計25名が参加しました。この集会は、2017年度運動方針で「原発のない福島を!県民大集会」への参画を確認したことを踏まえ、中央執行委員会の中で議論を重ね、第2回についても県民大集会に加えて、被災地視察や講演等を含めた集会としました。また、次年度以降も、「震災を風化させない取り組み」として、継続的に集会を開催することとしています。
集会の内容は、①開会集会(ⅰ主催者代表挨拶、ⅱ地元単組・県支部挨拶、ⅲ事務局・参加者自己紹介、ⅳ行動提起)、②2018原発のない福島を!県民大集会(ⅰ実行委員長あいさつ、ⅱ特別ゲスト挨拶、ⅲ呼びかけ人の訴え、ⅳ県民からの訴え、ⅴ集会アピール採択)、③講演・分散会、④被災地視察(フィールドワーク)、でした。
①開会集会では、主催者を代表して末留委員長より、2017年度運動方針に基づく災害からの復興・再生に向けた具体的な取り組みとあわせて本集会の開催目的を伝えるとともに、参加者を単組役員・中間組織役員・青年組織役員とした理由として「参加者自身が経験するだけでなく、組織へ持ち帰り、広めることをお願いする」等、挨拶しました。
その後、東北労組の小野寺執行委員長より、この間の全国からの継続的な支援や集会への参画に対する感謝、被災地の現状等とあわせて、岩手県の詩人・宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の一文になぞらえて、絆・助け合い・支え合いの精神等、の挨拶を受けました。次に、東北労組福島県支部の関本支部委員長からは、県民大集会の開催地(楢葉町)に決定するまでの議論とあわせて、福島県の現状等の挨拶を受けました。
次に、事務局・参加者から自己紹介を受けた後、深見書記長から、集会の行動提起とあわせて、東日本大震災以降の全労金の取り組み経過を報告しました。
②3月17日(土)県民大集会は、双葉郡楢葉町にある天神岬公園で開催されました。冒頭、集会参加者全員で東日本大震災で亡くなられた方へ黙祷を捧げました。
その後、実行委員長の角田政志氏より、「集会を被災地で開催するにあたっては、大規模集会を開催するということは復興していると思われる、原発の20㎞圏内で開催することに危惧する等の意見もあったが、住民の帰還に際し一人ひとりが選択を余儀なくされている。住民は、様々な考え、様々な意見、様々な選択がある中で生活しているが、そこには様々な思いや悩みがある。被災地とそこで暮らす人々の人権を実際にみて欲しい、事実を広めて欲しいとの結論に至った」等、開催地を決定するに至った経過等の挨拶がありました。
呼びかけ人である武藤類子さんからは、「帰還・復興・再生と、前向きな表現がはびこっている。風力・地熱・バイオマス等、発電の設置も進んでいる。しかし、一般的には年間の放射線被曝線量は1ミリシーベルトと言われているが、避難区域からの解除目安は年間20ミリシーベルト。それで避難への支援は断ち切り、多くの人が戻らない中で治安や野生動物への不安等、人権は守られているのか、帰還政策は妥当なのか。国連では4カ国から原発避難者への人権を勧告するよう呼びかけられている。これは人権問題である。賠償を受けても、帰還できても元の生活に戻れるわけではない。このような思いを世界中の誰にもさせたくはない」等、政府の避難解除等の政策や被災者の人権等が訴えられました。
浪江町津島地区の住民で津島原発訴訟団でもある三瓶春江さんからは「津島地区は、津波被害もなく、地震による家屋災害も大きくなかった。原発がなければ日常の生活に戻っていたはずだ。しかし、帰還困難区域であるため、自宅に入るにも鍵を開けてもらう必要があり、お墓参りもできない。家族団らんは戻ってくるのか。皆に危機感を持ってほしい。事故はどこでも起こりうることである。国民の命を最優先するはずの政府がなぜ即時に避難指示を出さなかったのか」等が訴えられた他、若者代表(福島県選出の高校生平和大使)から「核兵器廃絶に向けて取り組みを行っている」等の発言がありました。
③政労連に加盟する原子力ユニオンの岡野委員長他6名を講師に招き、「福島第一原子力発電所の現状と課題」と題し、講演と分散会を実施しました。講演では、ⅰ日本のエネルギー政策と原子力エネルギーの位置づけ、ⅱ福島第一原子力発電所の現況と課題、ⅲ高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の地層処分、ⅳ日本原子力研究開発機構の概要、ⅴ原子力ユニオンの概要・活動紹介が行われました。その後の分散会では、各グループに加わった原子力ユニオンの方の研究・業務内容を聞いたうえで、講演も踏まえた意見交換を実施しました。なお、その後の懇親会において、各グループから分散会の感想を発表しました。
④3月18日(日)は、県民大集会実行委員会が主催するフィールドワークに、一般参加者とともに参加し、帰還困難区域の様子や、地震・津波・原発被災の現状を視察しました。
2018原発のない福島を!県民大集会
2018原発のない福島を!県民大集会