全労金「オンライン学習会・その6」
オンライン学習会・その6/第2部(2021年6月18日)
オンライン学習会・その6/第2部(2021年6月18日)
第6回/第2部は、琉球大学教育学研究科教授・上間陽子氏を講師として、「子どもの貧困解消に向けて」をテーマに若者たちの調査から見えてきた問題、風俗調査と若年出産女性調査から、課題認識が披歴されました。
冒頭、講師は、「支援者」ではなく調査屋として、①東京での主に女性調査、②全国的な子ども・若者に関する量的調査、③沖縄での調査、等、活動を展開してきたことが紹介されました。特に、③沖縄での調査「沖縄風俗業界で働く若者調査(2012年~)」「若年出産女性調査(2017年~)」は、ふたつの調査対象者の共通点や、ふたつの調査対象者の違いが挙げられました。また、講師が女性にインタビューした具体的な内容が紹介され、思わず目を覆いたくなるような実態が伝えられました。
まとめとして、①苦しすぎてその苦しさを語れないという苦しみがあり、「自尊感情」以前の問題で表現する言葉がないこと、②行動の背後には別の行動や出来事があり、一人からの被害の裏には複数の人からの被害があること、③支援・介入はどこをめざすか、10代のママを赤ちゃんごと支える場所と人を拡張することが必要であること、を訴えました。
講演後の質疑応答では、「初職が風俗業界となっていることの状況」「現状を知らないことを恥ずかしいと感じた」「多くの人に知ってもらいたい」「自分たちにできる支援をしたい」「軍事に資金を費やすのではなく支援に使うべき」等について発言があり、講師との意見交換によってさらに理解を深めました。
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